「セビリャの理髪師」ではじまった
太平洋戦争敗戦後2,3年後のことである。仕事の関係で神戸に半年ほど滞在していた。
クラシック音楽に造詣が深い同僚の友人Kさん、上司のTさんの影響を受けて私が生まれて初めてSPレコードを買ったのがロッシーニ「セビリャの理髪師」序曲だった。
この当時、神戸にジュラルミン街とよばれた商店街があった。元町のこの中に「ビクター・ボイス」という喫茶店があって、買ったレコードを持ち込んだものを演奏してくれた。店の若く美しい女性がサービスしてくれたのだが、Kさんと二人、足しげくかよったものだ。私の青春の始まりのような感じだ。
Kさんが最初買ったのが「カルメン」全曲だった。
Tさんは室内楽のコレクションが多く、私のクラシック音楽への傾倒に一番影響を与えた人だ。私の誕生日に、ご自分のコレクションの中からシューベルトの「樂興の時」のSPレコードアルバムを、プレゼントしてくださった。終生忘れられない感激だった。
Tさんと会社のトップ層の方、Kさんと私と別の組み合わせで、宝塚劇場での朝比奈隆&関響のコンサートに行った。戦後復興期で、関響も朝比奈隆も東京中心の見聞しかない私たちには初めてのことであり、近年朝比奈隆氏が亡くなったこととあわせ、感無量というのみである。
その「セビlリャの理髪師」である。モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」の前編の話をもとにロッシーニが「セビリャの理髪師」を作ったといわれているが、この序曲はもとはオペラ「イギリス女王エリザベッタ」序曲をそのまま転用したそうだ。
それはともかく、そんないわれが影響しているのか私は「フィガロ・・」と「セビリャ・・」の序曲を頭の中で追ってゆくと、あれ、どっちだったかなとリセットして再生する。
どちらも、好きで・・・。そして「フィガロの結婚」全曲のCDを2,3手元にあるので最近ケルビーノの“恋とはどんなものか”を聴き比べた。
あまり面白いので、これは続きで・・・・・。
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