マーラーの"TAITAN"
通勤電車のなかでこの曲を聴き始める。
ターミナル駅の地下コンコースを進み、海底をイメージするカラーン、コローンと響く鉦の音と、両壁面が明るい水色の照明の空間を通りぬけると、焦げ茶色の石造りの緩やかなカーブの階段。
すぐ横には噴水、ある時は竹を数本配していた。階段を登って行くと歩道の街路樹、すずかけの樹が目の前に広がる。
このあたりにくる頃は、曲は第3楽章の葬送の行列を思わせる荘重な旋律、そして第4楽章の劇的な緊張に惹きこまれる金管楽器と弦の交響に思索的となる。副題は”嵐のように激情をもって”だ。
やがてホルンが高らかに奏する情熱的なコーダとなる。
マーラーはこの曲について”ある熱烈な恋愛”から生まれたと告白した。第1楽章、第2楽章は森、自然を想起させ、また牧歌的な曲の流れは青年時代を表現したのであろう。
内面的に苦悩の多い仕事と人間関係の職場に、今、入り込む。
自分では”イントロダクション”と呼ぶこの曲で朝のひとときを、繰り返し続けた。
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